米ウォルマート、ディスプレイ広告APIを外部ベンダーに開放
- AI要約
- 3月17日
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更新日:3月21日

米小売大手ウォルマートは、自社のリテールメディア事業「Walmart Connect」において、ディスプレイ広告のAPIを新たに公開した。これにより、外部ベンダーがウォルマートのECサイトやECアプリ上の広告枠であるオンサイト広告を買い付けやすくなる環境が整備された。

Walmart Connectの広告管理画面を使わずにWalmartに出稿する
ウォルマートは日本で事業展開していないためご存じない方もいるかもしれないが、米国の小売業界において独占的な地位を持っている超大手小売事業者だ。そのウォルマートの広告事業が「Walmart Connect」だ。ウォルマートはすでに検索広告APIを提供していたが、ディスプレイ広告APIの追加によって、フルファネルでのプログラマティックな広告展開が可能になった。なお、プログラマティックとは言ってもRTBではないため、当然SSPでもない。
複数のパートナー企業がすでに新APIとのインテーグレーションを済ませており、今後より多くのパートナーが参加するとのことだ。このAPI開放によって、広告主はWalmart Connectの管理画面を介さずに、リテールメディアを管理するベンダーの管理画面から一元的に出稿・レポーティングを行えるようになる。多様な小売企業が存在する環境では、広告出稿の一元管理ニーズが高まっており、APIによる連携は必然的な進化といえよう。
APIはむしろ日本市場の方が必要!?
日本の小売市場は米国のAmazonやウォルマートのような寡占状態にはなっていない。だからこそ、こうしたAPI連携の重要性は一層高まるだろう。全国津々浦々、地方の小売企業それぞれがリテールメディアの管理画面を公開したとしても、個別にすべて入稿する広告主や代理店は極めてレアであろうためだ。日本ではAPIを公開してエコシステムを構築するような段階には到底及ばないが、一歩も二歩も先をゆく米国の取り組みには目が話せない。